沈壽官窯
かつて日本の代表的な輸出品であった薩摩焼。この体験では沈壽官の窯元を訪ね、薩摩焼における美意識の変遷を探ります。武士が使った素朴な白い茶器から、数百年後に子孫がヨーロッパに輸出した装飾性の高い芸術品まで、薩摩焼は時代とともに変化してきました。
薩摩焼の歴史は400年以上前に始まり、現在も15代目の沈壽官氏をはじめとする名工たちによってその遺産が受け継がれています。
韓国のルーツ
薩摩藩主島津義弘は豊臣秀吉から朝鮮出兵を命じられ、約1万人の軍勢を率いて海を渡り、戦場に赴きました。その際、初代沈壽官らは、その他の朝鮮人陶工らと共に鹿児島に渡り、独自の慣習や文化を守りながら、島津藩主のために質の高い陶器を作り続けました。15世代経った現在も、窯の火は絶えることなく継承されています。
工房見学
この体験では、薩摩焼がどのように作られているのかを工房で見学することができます。白薩摩と黒薩摩の違い、土や道具の使い方、職人たちの仕事ぶりを見学し、質問することで、薩摩焼の歴史をより深く知ることが出来ます。
緻密なディテール
筆耕と透かし彫りの工房で、薩摩焼の特徴である工程の一部をご覧ください。陶器に描かれた日本のモチーフやデザイン、職人が使用する道具や道具についてご紹介します。
ヨーロッパに輸出された名品たち
沈壽官窯敷地内にある19世紀後半、ヨーロッパで一世を風靡した美術品をご覧いただけます。薩摩焼は、その釉薬の様子から「薩摩ひび割れ」と俗称され、ヨーロッパの王族に贈られるなど、高い人気を誇っていました。秦氏一族の歴史と、世の中のニーズに合わせて変化してきた彼らの芸術をご覧ください。
匠との時間
茶室でのお茶を飲んでいただいた後は、十五代沈壽官氏とのプライベートなお時間をお楽しみください。芸術と職人技、一族伝統の継承、不変と変化のバランスについて、匠の考えに触れていただけます。
歴史を感じるお食事
沈壽官窯ツアーでの締めくくりは、敷地内にある薬膳カフェ「沈壽官窯 茶寮」。ここで提供される薬膳料理は、厳選された食材とスパイスを使用しており、沈壽官のルーツである韓国の繊細であっさりとした味をお楽しみいただけます。